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開発秘話/製作風景
   
Ran'sNight 応援団

Ran's Nightの開発にあたり、開発の苦労やコンセプトや、Ran'sNightの出荷する前の製作風景をご紹介します。

Ran'sNight製作風景

職人さんが丁寧に筐体の抗菌塗装を行ってくれます。専用の留め台に一つずつ両面テープで固定しますが、フックの部分は裏もきれいに塗装するために苦心していただきました。(塗装担当水澤製作所作業風景)

工場では組み立て、検査、温度校正、プログラムと機器ID書き込みと一台一台手作りです。(中島オール工場内組立て風景)  ■中島オールグループホームページ>>

Ran'sNight開発秘話 有限会社マイクロウィジェット代表取締役霧生敦史
 

Ran's Nightの開発リーダー兼スタッフです。なにぶんにも商品開発系の技術者が一人しかいない状態だったので、ハードからソフトまで、何から何までやりました。

キューオーエル株式会社の前身である株式会社エイネットから初めてこのプロジェクトの相談を受けたのが7年前、2001年末のことでした。基礎体温を測る婦人体温計が、口中でしか測れないために、毎朝決まった時間に起きて5分以上もじっとしているなんて非常にめんどうくさい、できれば眠っている間に測ってしまえないか、そのような仕組みの研究を行うので参加してくれないかと。それだけのことであれば簡単です。時計とメモリーを内蔵して、決まった時刻に温度を測り、メモリーに記憶するだけだと1つ返事で引き受けました。

おなかのあたりで測るっていうのは誰からともなく出てきたアイディアではあるものの、楽に測るという意味で最も合理的であることが分かりました。機械を付けることによって安らかな眠りを阻害するのは困ります。おなかのあたりは非常に鈍感で、このくらいの大きさのものならばほとんど装着感はなく、すぐにでも慣れてしまいます。また、たいていの人は少なくとも下着(ショーツ)くらいはつけて寝ます。熱くて寝苦しい夏でも装着し続けられるのです。こうして衣服の内側に装着して眠っている間に計測するというアイディアが固まりました。

アイディアは合理的と思っても、本当におなか付近での温度で口中計測に匹敵する基礎体温のようなものが測れるのか?私は実証実験を行う必要がありました。簡単な構造の試作機を40台ほど作り、プロジェクトのスタッフに使ってもらいました。結果、口中温度とはほぼ一定の差があるものの、温度変動が口中温度とほぼ相似形をなすことが分かり、装着場所に関してはこれで行けると確信するに至りました。

計測した後はその結果をグラフにつけて変動の周期や形を見ることになります。せっかく機械で読み取って、その内部に記憶までしているのだから人が目で見て終わりにするだけじゃなくて、そのまま電子データとしてコンピュータで使いたい。加えてエイネットは情報サービス会社であり、サーバーにアップロードして健康情報サービスをビジネスとして立ち上げたいとのことでした。
普通の会社ならパソコンにUSBでつなげばいいじゃないと来るのですが、プロジェクトの女性スタッフたちは違いました。パソコンに機械をつなげてデータを送るという作業がせっかく簡便に温度を測れる特徴を台無しにしてしまうというのです。特に主なユーザーは大半が機械の扱いが苦手な女性であると。

まわりを見渡せば世の中の人たちのほとんどが携帯を所有している状態で、携帯電話は最も人間に身近な機械となっていました。携帯が、特に女性にとっていちばん垣根の低いネットの入り口になりつつあったのです。何とかして携帯電話経由で温度データをアップロードできないか。携帯電話に接続する機械の研究を始めました。

ところが、携帯に接続する端子---充電にも使うコネクター---はキャリア(携帯の通信会社)ごとに仕様が異なるし、毎日つけたり外したりしていたら双方のコネクターが持たない。ケーブルも煩わしい。何よりも接続すること自体が面倒くさい…ということでこの案は没となりました。
今は搭載が進みつつあるBluetooth(ブルートゥース、電波による接続手段の一種)も、技術的難易度が高い割にはすべての携帯で利用できるほどではなく、コストがかさむ割には女性に使ってもらえそうにない。プロジェクトはここにきて暗礁に乗り上げてしまいました。

どこのキャリアでも使えて、コストを抑えられて、女性に身近に感じてもらえる通信手段はないか。送るデータは音声や画像に比べたら本当に少なくて済むのに。プロジェクトのスタッフたちと話をしていて、私はほとんどのカメラ付き携帯電話で二次元バーコード(QRコード)が読めることにふと思い当りました。通常は企業のサイトに誘導するためにホームページアドレスを入れておくものですが、アドレスと一緒にデータも送れるんじゃないかと思いついたのです。パソコンの世界ではそんなことは当たり前に行われている話ですが、携帯の世界で通用するのか?確証はありませんでしたが十分にできそうな気がする。QRコードに含めることのできるデータ容量内に入るかもしれない。女性スタッフによれば、今や写メール文化が当たり前で、女性が携帯カメラで撮影することには何の抵抗もない、女性のほうが撮影が好きかもしれないとのこと。

こうしてアイディアは商品の基本仕様として具体的なものに固まりました。おなかで測ってQRコードにホームページアドレスとともに表示し、携帯カメラ経由でサーバーにアップロードする。そのまま携帯サイトで健康情報サービス(のちのRan's Story)を展開する
仕様が固まっても、それら一連の動きがきちんと機能するのかをやはり実証実験しなくてはなりません。私はQRコードバージョンの試作を行いました。今度は75台。わが社の小さな事務所が工場と化しました。この時の試作品では、引き続き温度計測の実証を進めつつ、どんな携帯でQRコードが読み取れるか、読み取った後サーバーにデータをうまく渡せるかを約半年にわたって検証しました。

長きにわたる試作と実証実験によって大量のデータが蓄積され、ようやく量産にこぎつけます。これが今から1年前。しかしこちらも一筋縄ではいかず苦労の連続。製造事業者を変更したりして、ついに本年5月末に商品が出荷されるに至りました。私の手掛けた商品が、一般のお客様の手にわたるのは心配もありますが、産みの苦しみがあった分うれしく、誇らしくもあります。

Ran's Night(とRan's Storyの組み合わせ)は何しろ手軽。測るのが手軽。送るのが手軽。体調管理するのが手軽。一人でも多くの女性にこのアイディアを理解していただき、便利さを体感していただきたい。うちの13歳の娘も使っています。

女性が主なお客様ととらえていますが、もちろん興味があれば男性でも使えます。机の上にほったらかしの私が開発で使っているRan's Nightは夜間のオフィスの温度を記録し続け、先日はこのところの猛暑のためか、夜中に33.5℃にもなっていたことが判明。常時通電のコンピュータの動作環境を考え直す、いいきっかけになりました。あっ、このデバイス、意外に便利って思ってしまいました。
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